AIで映像をつくることは、いまや誰にでも開かれている。では、映画祭は何を見るべきなのか。SVAIFF KOREA 2026はこの問いに「結果とともに過程を見る」と答える。画面に映る作品の完成度と同じくらい、その作品をつくった人が何を意図し、どう悩んだのかを評価するということだ。この記事では、応募から審査、表彰、そしてイベント当日まで、今回の映画祭がどのような形式で進むのかをまとめる。
七つの扉、募集部門
募集部門は、AI劇映画(ナラティブ)、AIアニメーション、AIドキュメンタリー、AI広告、AIミュージックビデオ、AI IDOL(AIアイドル)、アリラン Kカルチャー部門だ。ひとりの個人クリエイターからチーム単位の制作会社まで、同じ扉から入ることができる。青少年・大学生クリエイター向けの別枠の賞と特別賞も用意し、AI映像を始めたばかりの新人にも舞台を広げた。部門ごとの詳細な規格と参加資格は、公式ウェブサイトの応募要項と応募規定に掲載されている。
アリラン Kカルチャー部門は、韓国の物語と情緒をAIで新たに描き出した作品を待っている。古い歌や風景、人々の暮らしが新しい道具と出会い、どんな画面として生まれ変わるのか。映画祭が特に注目するところだ。
画面の歴史の上に立つAI
人々はずっと昔から、何かを一緒に眺めながら物語を分かち合ってきた。月を見上げた夜、洞窟の壁に描いた絵、灯りの前で演じた影絵、映画館のスクリーンと居間のテレビまで。道具は変わり続けたが、物語をつくる人はいつもそこにいた。今回の映画祭の審査方式は、この考えから出発している。AIは新しい画面をつくる道具であり、その画面に何を映すかは、いまも人が決める。
完成作75点、創作過程25点
審査は100点満点で、完成作75点と創作過程25点に分かれる。
完成作の評価では五つの点を見る。物語と構成、演出と完成度、芸術的・視覚的表現、AI結果の実現、そして編集・音楽・音響だ。映画を映画として評価する基本項目である。
創作過程の評価は、今回の映画祭の最大の特徴だ。クリエイターがどんな意図で作品を設計したか(意図・設計)、何を学び参考にしたか(学習・参考)、どこで失敗しどう直したか(失敗・修正)、そして作品で本人が担った役割は何か(本人の役割)を見る。AIが代わりにつくった結果ではなく、その結果を引き出した人の考えと手仕事を評価するという意味だ。
そのため応募者は、映像とともに2ページ分の創作説明と、それを裏づける根拠シーン3つを提出する。大切なのは文章のうまさではなく中身だ。だから文章力は採点しない。AIをどれだけ使ったかも、応募者の学歴も点数に含めない。誰もが同じ条件で、作品と考えだけで競い合う。
応募はファイルひとつで、公平に
応募映像は、公式ウェブサイト(korea.svaiff.com)の「応募する」から入る公式受付画面で、MP4ファイルを直接アップロードする一つの方式でのみ受け付ける。推奨形式はH.264・1080pで、ファイルは最大10GBまでアップロードできる。大きなファイルのアップロードが途中で切れても、続きから再開できる。
外部動画サイトのリンクを受け付けないのには理由がある。チャンネル名が見えると誰の作品かが分かり、審査の公正さが揺らぐうえ、審査の途中で映像が差し替えられたり削除されたりするおそれもあるからだ。映画祭はすべての作品を同じ条件で見るために、この方式を選んだ。
応募と審査に費用はかからない。応募料、参加費、審査料、登録料は受け取らない。イベントの後援者としても名乗りを上げたJI LIN共同組織委員長の後援により、今回の映画祭は参加費、有料席、物品販売のない公益型イベントとして行われる。賞金を受ける受賞作19本の米国グローバル決勝の審査料(1作品99ドル)まで主催者側が負担できるのも、その後援のおかげだ。クリエイターは費用を気にせず、作品だけに集中すればよい。
完成した作品から、順番に
応募期間は10月25日から11月25日まで。応募者は作品を完成させたら「審査版確定」を押す。すると、その作品は11月1日から確定順に1次予備審査に入る。締め切り直前にまとめて見るのではなく、準備ができた作品から順にじっくり見ていくということだ。以降の審査日程は公式ウェブサイトで案内する。
50名(組)の受賞、そしてその先へ
表彰は計50名(組)。12部門で19名(組)が賞金と賞状、世界共通のトロフィーを受け取り、決勝進出奨励賞31名(組)が賞状と決勝進出証明書を受け取る。賞金総額は3,000万ウォン、グランプリ賞金は1,000万ウォン。1作品が受けられる賞はひとつだが、映画部門の賞とBest AI Idolは同時に受賞できる。
受賞作50本は、2027年1月に米国シリコンバレーで開かれるグローバル決勝に進出し、国際舞台へとつながる。賞金受賞19本は決勝に必ず出品し、審査料(1作品99ドル)は主催者側が代わりに支払う。決勝進出奨励賞31本は決勝に出品するかどうかを自ら決め、出品する場合の審査料は本人負担となる。受賞結果は授賞式まで公表しない。
同時開催のグローバルAI IDOLアワード2026
同じ日、同じ会場では『グローバルAI IDOLアワード2026』も開催される。2027年の本格開催に先立つプレショーケースとして、AIでつくったアイドルと関連コンテンツを観客と業界に紹介する。Best AI Idol 1名に賞金350万ウォンを授与する。参加方法は公式ウェブサイトの参加要項と参加規定に掲載されており、映画と一緒に応募することもできる。
12月17日、一日三幕の祭典
イベントは12月17日(木)、ソウル江南区三成洞の Gabin Art Hall で、一日三幕で開かれる。
| 時間 | 部 | 内容 |
|---|---|---|
| 13:30~15:00 | 第1部 | AIカンファレンス・トークショー——特別招待作家と登壇者が語るAI時代の芸術 |
| 15:30~17:30 | 第2部 | 受賞作セレクト上映——大スクリーンで出会う今年のAI映画 |
| 18:00~19:30 | 第3部 | 授賞式と祝賀公演 |
観覧は無料だ。受賞者など招待を受けた人に先に席を割り当て、残りの席は無料の事前登録で受け付ける。有料席と会場での物品販売はない。
ひと目でわかる概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 募集部門 | AI劇映画(ナラティブ)、AIアニメーション、AIドキュメンタリー、AI広告、AIミュージックビデオ、AI IDOL、アリラン Kカルチャー+青少年・大学生賞、特別賞 |
| 審査 | 完成作75点+創作過程25点(文章力・AI使用量・学歴は採点しない) |
| 提出物 | MP4映像+創作説明2ページ+根拠シーン3つ |
| 映像規格 | H.264・1080p推奨、最大10GB、続きからアップロード可 |
| 応募期間 | 2026年10月25日~11月25日 |
| 予備審査 | 11月1日から、審査版確定の順に |
| イベント | 2026年12月17日(木)Gabin Art Hall、第1部13:30 · 第2部15:30 · 第3部18:00 |
| 費用 | なし — 応募・観覧無料(公益型イベント、JI LIN共同組織委員長の後援) |
| 案内 | korea.svaiff.com 応募要項・応募規定、参加要項・参加規定 |
| 取材のお問い合わせ | SVAIFF KOREA 2026 事務局 · help@svaiffkorea.com |